JAL旅客機コレクション No.20 〜リアエンジンが特徴的なDC-9〜
JAL旅客機コレクション第20号は、双発小型旅客機DC-9です。
DC-9はマクドネル・ダグラス社が開発した双発のジェット旅客機で、リアエンジンとT字尾翼が特徴的な飛行機です。このDC-9-81は初期モデルのDC-9-10から大きく胴体を伸ばし、システム等も新しくなった派生型機で、標準的な座席数は163席。日本のみならず世界中の多くの航空会社で運行された人気の機種です。
今回のモデルは赤と緑の塗り分けが特徴的な東亜国内航空(JASの前身)の機体となっています。現在の旅客機はほとんどが主翼下にエンジンを装備するタイプですが、DC-9は胴体後方にエンジンを装備し、尾翼も高い位置にあるT字尾翼となっている等とても個性的な形態をしています。かつてこの形はDC-9だけでなくB727や、IL-62、Tu-154など多くの航空機がありました。
B737-800との比較。DC-9-81は胴体が長くなり、かなり細身でシャープな印象を受けます。実際客室の座席配置はB737が3+3の6列仕様なのに対し、DC-9は3+2の5列仕様となっています。
DC-9シリーズは後に名称をMDシリーズに変え、MD−83やMD-90など様々な機種が活躍します。当初はダグラス社が開発したものでしたが、マクドネル社と合併しMDシリーズへ。そしてさらにボーイング社と合併。当初MDシリーズの最新作であったMD-95はB717へと名称を変えます。
何度も名前を変えながら、多くの派生型を生み出したDC-9シリーズ。今となっては運用している航空会社はかなり少なく、国内で見ることはまず不可能ですが、間違いなくベストセラー旅客機と言えるでしょう。